ガイドナイフとエコー装置

ガイドナイフとエコー装置
（医療機関向け）

２ｍｍ切開ばね指手術ではガイドナイフとエコー装置（Ｐｒｅｉｒｕｓを推奨）の両方が必要です。

（１）ガイドナイフ

外観

商品名はガイド付き腱鞘切開刀ですが、当ホームページではガイドナイフの名称を使います。

ガイドナイフは津田医療器様から購入できます。
【発売元】有限会社津田医療器
　　　〒　933-0958
　　　富山県高岡市波岡46-3
　　　電話：0766-23-3625
　　　FAX：0766-23-3679

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構造と名称

○　ガイドナイフはグリップ、シャフト、刃部およびガイド部が一体構造のため、それぞれのパーツに分解したり、またパーツ（刃部など）交換はできません。

○　材質は錆びにくいステンレス鋼で耐久性があり、洗浄・滅菌して繰り返し使うことができます。いわゆるディスポーザブルの器具ではありません。

○　ガイドナイフには鋭刃刀と鈍刃刀の２種類あります。

１）　鋭刃刀：刃が鋭利で腱鞘切開で使用します。
２）　鈍刃刀：刃は鈍く組織を切る心配がありません。
　　　２ｍｍ切開ばね指手術のＬＵＲＴ検査で使用します。

　　単にガイドナイフという場合は鋭刃刀をさします。

○　その他のガイドナイフの詳細情報

機能の説明

（１） 腱鞘切開のイメージ（下右）

「ガイドナイフの利点」

１．腱鞘切開の時間はわずか２～３秒です。
　　→上腕止血帯の圧迫解除が３分以内に可能
２．手術による神経・血管損傷はありません。
　　→安全性と確実性
３．手術の翌日には水道水で手洗いできます。
　　→早期に日常生活への復帰
４．局所麻酔による日帰り手術です。
　　→心理的、経済的なメリット
５．小児のばね指手術も可能です。
　　→入院・全身麻酔が不要

（２） 手術が安全、確実である理由（手術のあらまし）

	◇ 手術中にエコー装置を活用することが当院ばね指手術の特徴です。 ◇ 一般的な手術では腱などを観察するために大きな皮膚切開が必要ですが、本法ではエコー装置がその代わりを果たすからです。
	「エコー装置はＡ１腱鞘を透視する鏡」１．ばね指手術はＡ１腱鞘を切開する手術です。２．先ずＡ１腱鞘の真上で皮膚を２ｍｍ切開します。３．皮膚切開が小さすぎて内部は見えませんが、エコー装置でガイド部が観察出来ます（右図）。４．ガイド部がＡ１腱鞘の内側に入ったことを見届けてから腱鞘切開に移ります。Ａ１腱鞘はただ１回の操作で完全に切開されます。５．ガイドナイフは腱鞘切開の最中に横に逸れるおそれはなく、Ａ１腱鞘の両側にある神経・血管の損傷は起こりません。手術が安全である所以です。６．皮膚縫合は不要で、手術翌日のガーゼ交換でも出血はほとんどありません。７．手術翌日の運動療法でも傷口が開くおそれはなく、術後早期から手が使えます。

（２）エコー装置Ｐｒｅｉｒｕｓ　（株）日立アロカメディカル製

当院の２ｍｍ切開ばね指手術で術中エコー検査を導入したのは２０１０年１０月５日です。
以来２０１４年６月３０日までの３年余の間に行った手術数は７３７名に上ります。
術中エコー検査は、２ｍｍ切開ばね指手術に客観性と確実性をもたらしたと言えます。

エコー検査の導入前は、手術の拠り所はＬＵＲＴ検査と経験だけと言っても過言ではありません。

プローブ「ＥＵＰ－０５４Ｊ」の特徴
　１．プローブから伸びるコードが水耐性で、手術のための薬液滅菌ができる。
　２．先端がホッケー・スティックのように曲がり、ガイド部の術中観察に非常に適している。
　３．音響レンズ部外縁が内側へ２～３ｍｍ離れていて（写真の③）鋭刃刀で傷つける心配がない。

◇　エコー装置とガイドナイフの実験映像

　　それぞれ２ｍｍ切開ばね指手術の裏付けとなる実験です

１．水中エコー１		ガイドナイフをエコー装置で観察する水中実験です。
２．水中エコー２		同様に、水中の鋼線をエコー装置で観察する実験です。
３．外科用メスと比較		ビニール管を、外科用メスとガイドナイフでそれぞれ切開しています。
４．切開実験１		鈍刃刀と鋭刃刀を用いてＬＵＲＴ検査の説明をしています。
５．切開実験２		長いビニール管をガイドナイフで切開します。
６．ティップ・アップ		Ａ１腱鞘の切り残しを回避するためのテクニックの説明です。

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◇　ガイドナイフの詳細情報

ガイドナイフは「ばね指」、「ド･ケルバン腱鞘炎」および「手根管症候群」の手術で絶大な威力を発揮する医療用メスとして販売されています。
なお本切開刀は特許権などの関係により日本国内のみの販売となっております（２０１４．７月現在）。
また米国の特許公報には「Surgical knife for cutting out tendon sheath」で登録されています。

【用　途】
（１）　２ｍｍ切開ばね指手術、いわゆる湯本式の経皮的ばね指手術に必須の手術器具です。
（２）　ド・ケルバン腱鞘炎、小皮膚切開の手術を可能にします。
（３）　手根管症候群、小皮膚切開の手術を可能にします。
（４）　Ａ１腱鞘に発生したガングリオンの摘出手術、小皮膚切開の手術を可能にします。

【日本国特許】
○　日本国特許：1852829号
出願番号：特許出願平01-282390、
公開番号：特許公開平03-141939、
公告番号：特許公告平05-055136、特許番号：特許1852829
○　日本国特許　37368779号、
出願番号：　特許出願平07-239549、公開番号：　特許公開平09-075362、特許番号：37368779号

【米国特許】
米国特許:5,893,861 号

【EU Patent】
Surgical knife for cutting out tendon sheath