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翌日からの運動療法 2mm切開ばね指手術 示指、中指および環指ばね指の多くはPIP関節が曲がったまま平らに伸びません。 また手術翌日にPIP関節は手術前よりも深く曲がっています。 関節拘縮に対して手術翌日から運動療法を始めると順調な機能回復が望めますので、当院の方法について映像と 写真で説明します。 |
◇ 手術翌日の薬浴 ○ 運動療法の前に温湯で10分間の薬浴(エルエイジー10液)を行います。手術ビデオは #1438 です。 ○ 当院の術後の最大の特徴は手術翌日から水を扱えることです。 術後通院が出来ない場合も、手術翌日から「給湯水」など清潔な温湯での手洗いが始められます。 |
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◇ PIP関節の屈曲拘縮 下の例は示指ですが、PIP関節を伸ばそうとしても平らに伸びません。 この状態を関節拘縮または屈曲拘縮と呼びます。 |
手術前のPIP関節 |
手術翌日のPIP関節 |
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手術する前は、多くの症例でPIP関節が曲が っていて無理に伸ばそうとしても平らに伸びま せん。 手術直後には麻酔の効果により一時的に指 が平らに伸びる場合もあります。 |
ところが手術の翌日にはPIP関節が曲がった状態に逆戻りして、自力では伸ばすことが出来ません。 この様な場合でも、手術の翌日から運動療法を始めると手の機能回復が非常に早いことが判ってきました。 |
◇当院の術後運動療法 ○ 近隣に在住で、術後も通院できる患者さんについては当院で運動療法を行います。 1)手術翌日、先ず滅菌済みの温湯に10分間手を浸して薬浴を行います。○ 遠方の方については、ご自宅で運動療法を行っていただきます。 ただし運動療法は痛みを伴いますので自身で行う場合は手加減して行うことになります。「2mm切開ばね指手術」では手術の翌日から運動療法(拘縮除去)が出来ます。 皮膚切開が小さいので運動療法により傷口が広がる心配がないからです。 一方、標準手術では抜糸(術後10日頃)の前に運動療法を行うと傷口が開いてしまいます。 |
手術の翌日(ビデオ映像より) |
手術の翌日(ビデオ映像より) |
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第1の運動療法は、 1)MP関節を曲げる 2)PIP関節を伸ばす 3)DIP関節を伸ばす をゆっくりと4~5回行います。 この運動の目的は、固くなったPIP関節包を柔らかくほぐすこと(拘縮除去)です。 ばね指症状が長い期間続くことにより、手内筋は固くなり、また短縮しています。 この指位で手内筋*1が最もゆるむので、手内筋を刺激せずに(手内筋が反射的にれん縮するのを防ぎながら)、純粋にPIP関節の拘縮除去ができます。 麻酔がかかっていない状態ですので、痛みというフィードバックがかかるので、関節包が挫滅するほどの拘縮除去とななりません。 |
第2の運動療法は、前とは正反対の動きです。 1)MP関節を伸ばす 2)PIP関節を曲げる 3)DIP関節を曲げる をゆっくりと4~5回行います。 この指位により手内筋を最大の長さまで引き伸ばすことができます。またPIP関節の拘縮除去の動作が加わりませんので、疼痛を半減させることが出来てます。結果的に、比較的に軽い痛みは伴いますが、PIP関節の拘縮を増幅している手内筋をほぐす(延長する)ことができます。 麻酔がかかっていない状態ですので、痛みというフィードバックがかかるので、「筋肉を挫滅」するほどの拘縮除去とはなりません。 |
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実は、 運動療法-1-はイントリンシック・プラス指位*1 (Intrinsic Plus position) 運動療法-2-はイントリンシック・マイナス指位*2( Intrinsic Minus position) と呼ばれる指位を、他動運動で行っているのです。 |
◇ 術後の運動療法の実際
実際の症例 #1479 を運動療法に焦点をしぼって編集したものです。 1)手術前の状態 2)術後1日の運動療法 3)術後7日の運動療法 がご覧いただけます。 運動療法の結果、PIP関節が曲がった状態から平らに伸びてゆく様子がわかります。 |
母指のばね指手術については特別な運動療法は必要ありません。 ビデオ図書室に収録の下記の映像では、術後の運動療法がご覧いただけます。 症例 #1474 手術翌日(左中指) 症例 #1478 手術翌日(左示指・環指) 症例 #1444 術後7日と6週 (右中指) 症例 #1468 手術翌日と8日(右中指) 症例 #1447 手術翌日と10日(左中指) 症例 #1489 手術翌日と7日(左中指・環指) 東京在住の方で術後2週間、毎日行った運動療法のビデオ映像を提供いただきました。当院の撮影分に加えたのが下記の映像です。 症例 #1280 手術翌日と17日(左中指) ◇ 術後のPIP関節拘縮の原因は? ○ a型拘縮(下記)は手術直後にPIP関節が平らまで伸びますが、翌朝に再び曲がっています。 皮下組織と滑液包(腱)との癒着が原因で出現します。 運動療法により早期に回復します。 【参考】 PIP関節の拘縮原因 |
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